<金属の膨張収縮>

先日、同僚ホーネット600が損傷したフロントフォークインナーチューブを換装する際 に、CB400SF VTEC用社外廉価品を組もうとして何故かフォークシールが入らないという事案が発生した。

事故時のアウターチューブ損傷(変形)か?と思ったが左右とも同様の状況。
部品の組み間違えか何かか?と考えていたのだが、、、、、実際に見て見ると確かにアウターチューブにスライドメタルが入っていない。

試しにスライドメタルをC字形状から隙間のないO字に縮めてアウター側に合わせてみても、引っかかって入りそうに無い。勿論スライドメタルは純正品で問題はない。

、、、、、、、漸く思い当たった。
屋外作業でもあるので冬の寒気によって金属が収縮してアウターチューブ内径が狭くなってスライドメタルが入らなかったのだ。
対策としては、アウターチューブを温めればよい。今回はヒートガンでアウターチューブの溝付近を加温して解決したが、直近でストーブや火鉢等火を焼べる手や、お湯/熱湯を掛ける手もある。

スポット的に焦点を当てて加温出来る上に、火が問題を起こさないのでバーナーよりはヒートガンが使い勝手が良い。
コストもだいぶ低いので持っておいて損はないと思われる。

他にもボルトナットが緩まない際や、ベアリング/カラーの抜き取り時等にも、加温しての膨張を利用して抜き外しを容易にすることが出来るので憶えておくと良いだろう。

2012/01/09